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おもてなしの心

    291

    スタッフ291のちょっと一息Tea Break

    スタッフ291です。

     少し前にプライベートで金沢を訪れました。実に20年ぶり、思い出をあたため続け、ようやく再訪の夢がかないました。金沢駅といえば美しいフォルムが印象的な鼓門が有名ですが、2005年に作られたというから私にとっては「はじめまして」。その荘厳な佇まいに、うっとりと天井を仰ぎました。

     雨や雪が多く天気の変わりやすい金沢では、突然の雨に対応できるよう、お店や宿には貸し出し用の傘が必ずあるそうです。印象的な鼓門に視線が集まりますが、「もてなしドーム」と名付けられた駅のコンコースから鼓門までの大屋根は、お客様に差し出した傘をイメージしており、幾何学模様のガラスの天井が訪れる人を明るく包みます。そのコンセプトを知り、私は、金沢に到着したその時から気づかずにおもてなしを受けていたのだということに、感動したのを覚えています。

     旅の間中ずっと脳裏にのこった金沢の心意気。私は、なんと自然な流れで心地よさを受け取っていたのか。おもてなしとは、心のこもった待遇のことで、相手を大切に思う気持ちから生まれる行動。おもてなしを受けた人は、その居心地のよさから再びその地を訪れたいと思う。そして、将来に渡って愛される場所となる。ここに生まれた循環は、観光地だけではなく普段の仕事にも活きる循環なのではと、ふと考えた金沢の旅だったのです。お客様に喜ばれる仕事をしよう、良い循環の生まれる仕事をしようと、鼓門ともてなしドームを見上げて帰路についたのでした。